お店の商品には私の時給では手が出せないくらい高価な食品も取り扱っている。私は出勤してすぐにそのお高い商品を眺め、
「いつかは自分へのご褒美に買う!」
とモチベーションアップをしているのでこの高価な商品がとても好きである。だが、接客をしていて一つ困ることがある。それはお客さんから商品の味の説明を求められる時だ。
自分の経験上、身なりのきちっと整ったご年配のお客から説明をお願いされることが多い。その方々が真に求めている説明というのは商品のパッケージやホームページに掲載されている「味の説明」ではなく、実食した人間からの「生の声」を求められる場合が多い。
今日も老夫婦のお客さんから、「店員さんの感想はどう?」と申し向けられた。
とても優しい声としゃべり方でとても品の良いお客さんだが返答に困ってしまった。私の頭の中に商品の「情報」はたっぷりと詰まっているのだが、実食した経験がないので感想となるとどうしても説明に詰まってしまう。困っているのを表情に出さないようにして頭をフル回転させてイメージを膨らませ、商品に合うような飲み合わせや付け合わせを提案していった。だが、お客さんの求めている回答はできなかったらしく、「ご説明ありがとうございます。参考にしますね。」と優しく丁寧に言っていただいたが検討することなく商品の棚からはすぐに離れていってしまわれた。
お客さんが望むような説明をできなかったことは当然反省したが、それ以上に絶対に良い商品なのに魅力を語れなかったことで商品に対しても失礼なことをしてしまったなという気持ちがあった。あとで商品を実際に食べたことのある先輩に味の感想を教えてもらった。
今日はロッテの 「ガーナ リップル」を食べました。冷蔵庫から出した直後のパリパリ食感と少し室温に戻った時のパキッと食感を味わい癒されました。